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あいちトリエンナーレ2016を記憶する Vol.7 斉藤 健太さん

4軒先は作品会場!

セレクトショップ「wonclo(わんくろ)」を営む斉藤健太さん。バツグンの回遊性を誇る豊橋会場にあって、斉藤さんのショップは、水上ビル会場の[T-05]ヨルネル・マルティネスさんと[T-06]イグナス・クルングレヴィチュスさんの作品会場の間に位置します。つまり会場の動線上という絶好のロケーション!

Q. >印象に残った事はありますか?
斉藤 >全体を統括する人って椅子に座って指示をするというイメージがあったので、豊橋という場所で、港さんや拝戸さんと何度も顔を合わせる機会があったことかな。こんなにも会場に足を運んでて、その都度吸い上げた意見が翌日には反映してるようなスピード感は印象的でしたね。豊橋の会場で何度も会うからと云って、他をないがしろにしてるんじゃなくて、それだけ全ての場所に顔を出してたって事だもんね。
Q. >みずのうえビジターセンターにも何度かお立ち寄りいただいたし、このトリエンナーレを楽しまれている感じでしたよね。
斉藤 >そうですね、一緒に作ってるという感じがして良かったですよね。
Q. >会期中の賑わいはどうでしたか?
斉藤 >あいちトリエンナーレは今回で3回目ですが、トリエンナーレがどういうものなのかは、豊橋で開催することになって知りました。豊橋でも大小様々なイベントがあるけれど、長くても土日2日間程度。74日間というスパンの芸術祭がどのように賑わい、どんな効果を産むのか全く予想がつかなかった。ふたをあけてみたら自分の想像を上回る多くの方が、全国から足を運んでくれた。嬉しさと驚きでした!

良い意味で、あの賑わいに慣れてしまってたみたいで、終わった時は、こんなにも静かなんだと云うショックがありましたね。他の商店の人と話してみても、同じような感想でした。


絶好のロケーション!woncloさん(Vol.6で登場した山岸綾さん作の模型で位置をご案内)

Q. >おお、トリエンナーレ・ロス。会期中お客さんとはトリエンナーレの話題で盛り上がったりしましたか?
斉藤 >結構盛り上がりましたよ。作品は、会期がはじまってすぐに見にいったんです。それで、意識的にこちらから会場の話題などを出したりしてました。だから、多くのお客様と、どの作品がよかった、名古屋ではこんな作品があったなど様々な会話が出来ました。店をやってるので、他の会場を回る事は出来なかったのだけど、お喋りを通してトリエンナーレ全体の空気感を味わうことができて面白かったです。

東京から来たんです!大阪から来たんです!そういう規模で、毎日どんどん人が来るじゃないですか。豊橋で一泊して岡崎へ行くんですとかね。こんな風に、全国のトリエンナーレを楽しんで参加してる人たちの存在すら知らなかった。各地の芸術祭の関係者とかも多かったし。このあいちトリエンナーレがなかったら豊橋には来なかったという人は多かった。そういう意味では豊橋が市として誘致したのは大きな事だと思う。

Q. >熱心な方や芸術祭に慣れてる方も多かったですよね。会期が始まった頃[T-06]はどこに有る?と云われて眼が点になりました。
斉藤 >イグナスさんの会場だね。今ならスラスラ出てくるけど、いきなり言われると焦るよね。ガイドブックは読んでて当たり前みたいな世界。でも[T-06]は教えてあげないと素通りしちゃうし、[T-07]も信号を渡るところまではガイドブックに書いてないから、地元のサポートも重要だよね。どんだけ[T-06]を案内したことか!
[T-06]は小さくて可愛い倉庫にTVを設置しただけのイグナス・クルングレヴィチュスさんの会場。目の前にいても、音が出てない時は会場とは気づかない人も多かった。斉藤さんのショップはいつも楽しい場所なのですが、案内スポットとしてもグレイト。みずのうえビジターセンターとも近いし、自然に連携してた感じが有ります。ガチャガチャが壊れた〜とヘルプしたり。シャッターが締まらないんだけどとか。常に気遣っていただいていて、頼もしい存在でした!

Q. >食事はどこが良い?とか聞かれたりしましたか?

斉藤 >それはあまり聞かれなかった。ネットで調べてたりするのかもしれないし、基本1日でアチコチを見る感覚なんだと思う。のんびりしていない。回遊の動線は完璧だったと思うんだけど、ウチのお店に興味を持ってじっくりみてた人が「あとどこととどこを見てないんです」と言ったりするじゃないですか。あ、ちょっともう間に合わないから、ウチはいいから会場へ行ったら?みたいな事も有った。

豊橋という街を楽しむ余力までは残せなかったかも。もっと、水上ビルの魅力にも触れて欲しかった。タイトなスケジュールで回るんじゃなくて、作品プラス街を楽しむ、自分なりのスポットを見つけるような楽しみを持って貰いたいね。

Q. >みずのうえでも夕方に来て「開発ビル」はどっち?と言われると、今から全部観られるかしらと思って、ドキッとした。あと、PLAT(穂の国とよはし芸術劇場PLAT)の大巻さんのつぼも昼と夜ではまるで印象が違うので、時間に余裕がある人には夜間の鑑賞を薦めてたけど、どうでした?
斉藤 >PLATは駅に戻るコースにもなるので「帰りに見て行くといいよ」と気軽にススメられて良かったね。夜10時まで開いてると知らない人も多かった。僕らも途中で明るさが変わるなんて知らなかったし。でも、地元の人より外から来た人の方が敏感に反応してたような気がする。
Q. >開催前の5月頃トリエンナーレ部会が発足して、まもなく会場として使う部屋をお掃除する呼び出しがありました。その時は参加してたよね。
斉藤 >レアンドロの設置場所のお掃除会はお店を開ける前に参加したね。学生のアルバイトも来てました。あの時の事がキッカケになって、ここに作品を置くんだなぁと興味を持ちました。マシンの運び込みも予告が有ったしね。運び込んだらそのまま滞在して制作するレアンドロだったので、片言の英語で作業中にも交流しました。通りも良く歩いてる姿を見かけて、気軽に挨拶をしました。僕はお店があったから行けなかったけど、帰国するときもパフォーマンスをしてましたよね。

※レアンドロ=リビジウンガ・カルドーゾ(別名:レアンドロ・ネレフ)さん

水上ビルにやって来たいろいろな賑わい

Q. >水上ビルで展開したスイッチ総研のイベントは参加できましたか?
斉藤 >スイッチ総研楽しかったね。地元の人にトリエンナーレを知ってもらいたいと思ってても、道をはさむとなんかやってるようだけど知らないという温度差がどうしてもある。そういう意味ではスイッチ総研ってトリエンナーレに興味を持って貰うキッカケになった。内容も良かったし、出演者も地元から募集してて地域の人を巻き込んだ参加型のイベントだったよね。同時多発で起こるのも、画期的で面白かった。水上ビルの他の商店主さんを誘っていろんなスイッチ押しました。

Q. >お天気も良かったし。水上ビル中が、朝から賑わってましたもんね。どんなスイッチを押しましたか?
斉藤 >このあたりの人がトリエンナーレを見に行ってる感じはあまり無かったけど、この日は、店主さんたちがざわざわしてた。一番、住人が参加してたイメージ。となりのたばこ屋さんと新高さんを押しました。新高さんは、カレーうどん詐欺詐欺事件。裏でレトルト使ってるのがバレちゃったってヤツ。
Q. >新高さんは、カレーうどんネタだったのか。持ち場を離れられない店主としては、身近なところのスイッチを押すよね。みずのうえからだと、松美屋さんとカク一さん。
斉藤 >松美屋さんはどんなの?
Q. >トリエンナーレのロゴ入りの案内看板が出てたから、トリエンナーレの会場と間違えて入っちゃうってヤツ。これってマジに有りそうすぎて笑えた。
斉藤 >ウチのお店ってトリエンナーレ会場として来た人、凄い多いですよ。黄色い垂れ幕がかかってたし、トートバックとか、トリエンナーレグッズたくさん置いてたので。何番の会場ですか?ごめんなさい何でもない店です。なんてやってた。
Q. >おお、そうだったんだ!リアル「スイッチ総研」状態。

水上ビルに馴染みがあると屋号だけで場所が特定できてしまうので、超ローカルトークになってしまった。ご容赦ください。カク一さんと山本たばこ屋さんは現役ですが、新高さんと松美屋さんは現在は空き店舗です。「雨の日商店街」やseboneなどのイベントで会場として使用する事があります。

トリエンナーレにやって来た人が大勢いて、地元住民はいつものように存在してて、スイッチ総研のメンバーが12箇所の拠点で待機してるのです。それはもう、あっちでもこっちでも、わいわいがやがやですよ。建築クロノ事務所も拠点となりしっかり遊ばれてました。とてもパワフルでした!

お店を営業しながらもトリエンナーレの催しに積極的に参加してくれた斉藤さん。「服を募集します!」の時は、まだみずのうえビジターセンターが出来る前でした。さながら連絡所状態となり大いに助けていただきました。

最終日のみ晴天。やっと街に繰り出した劇団ままごとさん。狭間公園は、woncloさんのお向かいに有ります。大豊商店街と共に、テレビドラマ「みんな!エスパーだよ!」のロケ地にもなりました。

Q. >そうだ、みずのうえに貼ってたポスターには、沢山のアーティストさんがサインしてくれました。ジェリー・グレッツィンガーさんが来た時は、斉藤さんもいたんだっけ?
斉藤 >その時はいなかったんだけど、マップの一部を置いていってくれたよね。レプリカだと思うけどナンバリングも着いてた。それで、ジェリーがサインしたポスターがみずのうえに飾られて嬉しかったのでTwitterに投稿したら、アーティスト本人がリツイートしてくれて、世界の距離がインターネットを通して身近になったのを感じましたね。
Q. >そうだった。感激だったよね!有難うございました!!

斉藤 健太 Kenta Saito
トリエンナーレ部会
1980年生まれ、豊橋在住
2012年より水上ビルにてセレクトショップwoncloオープン

2017年1月[interview:S.Hikosaka]

会期は終了しています。記録として掲載しています。



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