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関係者突撃インタビュー「あしたの情」が開発ビルにやってくる!

謎のアーティスティッククルー SOULFUL BROTHERS企画の「あしたの情」がやってくる!
開発ビルにやってくる!

ある日ある時、このような情報をキャッチする。が・・・
「あしたの情」とは何ぞや?SOULFUL BROTHERSって何なのよ?なぜに開発ビル?
どうも豊橋駅前大通地区まちなみデザイン会議(通称:駅デザ)の界隈で何かが仕掛けられたっぽい。
何かが勃発しそう・・・勃発するんだろうか・・・いや勃発するに違いない・・・

のんびり三段論法してる場合じゃないかもだ。真相究明をしてみよう!
軽いフットワークで、びゅっと都会へ。SOULFUL BROTHERSのコラムニストであるUJI 饅頭さんを直撃させていただきました。

UJI 饅頭さんとタレ目さん

Q. >初めましてUJI 饅頭さん。SOULFUL BROTHERSの企画として豊橋での開催は初めてですか?

UJI 饅頭 >初めての開催となりますので、色々豊橋について教えてください。宜しくお願いします。わたしたちは主にコラムニストの自分とイラストレーターのタレ目と関東を中心に10年ゆるやかに活動を続けています。

Q. >豊橋市エリアでの開催にはどんな目論見があるのでしょうか?

UJI 饅頭 >結成10周年記念プロジェクトとして初の2DAYSを豊橋で開催したいと思いました。

まず、今までにない特別な展開にしたかったので、どうせなら、ギャラリーとかではないところが良いかなと。ざっくりいえば、広い場所。

それでスタジアウムとかドローンの練習場とかいくつか候補があがったりしたんだけど。いろいろ場所を探しながら、どこの馬の骨なのかわからない自分たちが突然出没したらみたらどうなるだろう?って話になったりして、それなら、自分たちの活動から離れた距離でやりたいなと思いついたんですよ。まぁそんな風にゆるゆると機動しましたね。

Q. >はぁ。

UJI 饅頭 >これまで都内をはじめとした関東を中心に活動してきたので、なにかやるにしても、友人も知人などの関係者が多くいると、プログラムとは別に、その関係が紐付けされたりする。それが悪いわけじゃない。今回もそういうところがコーディネーターの加藤くんを通じてあるのだけど、もう少しフラットにプログラムだけを紹介できるところはないか。誰も僕たちを知らないところ、とはいえ知らなすぎても困る。どこでも良いんだけど、どこでも良くはなくて。場所探しはとても重要でしたね。

Q. >なぜに豊橋?

UJI 饅頭 >なぜに豊橋なのか。う〜む、もうちょっと自分たちの活動を説明すると、僕たちの取り組みは、日常にちょっとだけ刺激を与える。それによって違う見え方になり、隙間や狂いが少し見えてくる。そんな風に静かに場を騒つかせたいと考えていて、たとえば、誰もが日々の生活を繰り返していて、その仕草に着目すると、じつは癖があったり、そこに面白い拘りがあったりします。

通勤途中の街路樹の葉っぱを触るとか、あの家の表札を見てしまうとか、些細なことなんですけど、それは人だけじゃなくて、風景や匂いも気づかない微妙な感覚。そういう事ってありません? 例えば、自分を撮影したり、録音してみるとギャップに気づくように、何だこの仕草は?その所作はいつからやっているんだって?ごく当たり前と思い込んでいることが、ユニークだったり、ある面ではスリリングなことだったりもする。

Q. >あるある、きっとあるね。洗濯物を干すときにさ、洗濯バサミの配色を考えて黄色と青色で交互に止めちゃうとか?

UJI 饅頭 >そうなんですよ。また、その逆もあるんじゃないかと。もっと離れた場所に行ったらまったく相手にされない。それ普通だよ。日常だよ。という場合もある。

そういうところを見つけて何か刺激を与える。映像にするとか。言葉にするとか。そういう日常の部分を繰り返してみたり、視点をずらしていきながら、その「何か」をあぶり出していくように見えていくことをしてみたい。実際のところ、「何か」については自分たちも模索中で、未だに把握できていないんだけどね。

そんな時に今回のコーディネーターである加藤慶くんから場所の提案が有ったんですよ。

Q. >あら、懐かしい名前が!あいちトリエンナーレ2016 アシスタントキュレーターの加藤慶さんですよね。とフルの肩書きを書くとわざとらしいけど、端折れないのでスルーしてね。

UJI 饅頭 >そうなんです。彼が、あいちトリエンナーレ2016で豊橋会場として使った開発ビルとみずのうえについて、熱く語ってくれた。

Q. >なるほど!それで開発ビルの10階を使うのですね。それは納得。トリエンナーレ2016の豊橋会場にあって、フロア全体が石田尚志さん作品の展示場所として燦然と輝いてました。あら、加藤さん!(なんと加藤慶さんが登場!)

加藤 慶 >お久しぶりです。お元気でしたか?

Q. >これ仕込みかな。まぁいいか、早速ですが、加藤さんにとって開発ビルはどんなところ?

※開発ビルはあいちトリエンナーレ2016豊橋会場のメイン会場であった為、豊橋会場担当の加藤さんはほぼ数ヶ月も滞在。ビルの隅々まで知り尽くしてる、と思う。(加藤さん=現在は、神奈川県在住)

加藤 慶 >当時から駅前文化ホールの変遷が面白いと思っていて、デパートから始まり、ボウリング場へと改装し、そして文化ホールに。現在は豊橋市民文化会館や駅前のPLATへと役割が移していくことになります。過去には、ピアノや合唱の発表会だったり、多く人が集まる文化ホールが、まだこうして駅前にひっそりと存在していること。そして数年後になくなってしまう。文化ホールという名称も昭和っぽいな〜と思っていて、そもそも開発ビルという名称も有りそうで、実はあまり無いんじゃないかと。

Q. >えっ?「文化ホール」って珍しいの?文化会館に対して小規模だから文化ホールなんだと思ってたけど。そう言われてみれば、昭和かも。その前は長崎屋があったし、ボウリング場だったな。

加藤 慶 >トリエンナーレで滞在している時に感じたのは、豊橋の駅前大通に面しているのだけれど、市民からはどこか懐かしいという場所という印象でした。会期中に市民の方に話してみると「そうそう、昔お稽古の発表で使ったなー」とか「パスポートをとりにいったわ」と思い出があるのですが、遠い記憶になってしまったようで。

あいちトリエンナーレ2016でも何フロアも使って、自分にとっては色々とあったはずではあるんだけど、三ヶ月くらいだと何か変わるわけでもなく、場としてはすぐに日常を取り戻すんですよね。それはごくごく当たり前かもしれないけれど、終わるときに、ちょっと寂しい気持ちにもなったのを覚えてます。

その印象が心のどこかに残っていて、SOULFUL BROTHERSに相談された時に、彼らがやってきて、その空間を彼らなりの方法で炙り出したりすることが出来たら刺激的かなと思って紹介しました。約40万人が暮らす都市としての規模感も面白く作用するかもしれない。あの場をもう一度叩き起こすとどうなるんだろう。それは、おせっかいかもしれないですが彼らの活躍を楽しみにしています。

Q. >おお!そんな風に企んでいただいて有難う。ビル自体は何があってもどんと来いと思ってるに違いない。思う存分仕掛けていただきましょう。ただし、どうなるんだろう?日常のまんまで誰も何も気づかない可能性もあるけどね。それはそれでワンポイント獲得なのかな。

UJI 饅頭 >僕たちにとっては加藤くんを通して出合った場所。何も知らないまま動いてみたいし、動いてみないと解らない。何もかもがやってみないと解らない事へのチャレンジに燃えましたね。

豊橋市に対しての先入観はなくて、そのまま受け入れられる。初めて訪れた開発ビル自体の印象は何度もリノベーションをしているからか、床が斜めのところが有ったり、階段は迷路のようだし。生き物のようにうねってるビルで、一筋縄ではいきそうもない。

Q. >なるほど、攻略しがいのあるビルかも。展示作品ですが、山本篤さんの映像は20作品すべて新作だそうですが・・・

UJI 饅頭 >アーティストの山本篤が今回のために編集した映像作品で、未発表作品が会場中にずらっと並びます。彼自身においても過去最大スケールでの展示となるのでお楽しみに。

あの文化ホールに、どこかナンセンスで多種多様な顔を持った彼の作品群が加わることで、懐かしくも新奇な、言葉にならない感「情」を来場者に抱かせるんじゃないかと。ザンビアの日常を淡々と捉えたもの、人間がそれぞれ抱えてる事や、違うものを観てることを映像で炙り出してます。多くの作品は短編で、ループで流します。

水上ビルのみずのうえにも作品を設置する予定です。それから、愛知大学の学生さんとコラボで作品を作ります。


鷹と翁

Q. >展示会の会期中に作るのですか?会場で?

UJI 饅頭 >彼の2004年の作品「shout run」をリバイバル製作します。どんな風になるのかは、当日になってみないと解らない。現場を観てのお楽しみかな?他にも山城大督さんや山田晋平さんとのトークもあるし、2日間はお祭り気分で望みます。

とにかく、約1200㎡も有るフロアをフルに使い、小部屋や楽屋をいろいろな見立てで利用し、狭間を作り出し、隙間を広げて、僕のコラムやタレ目のイラストも随所に並べる予定です。全然まだ決まってないことだらけですが。この会場でしか見られない演出で迫ります。既に構想と妄想が切磋琢磨してますね。


猛る灰

Q. >大いに期待して向かえ撃ちたいと思います。有難うございました!あいちトリエンナーレの後、まちなかでアートの発表できる場として2017年には5階を使いダンスユニット「ナビゲーションズ」の公演が開催されたんですよ!他にもトークイベント会場としては何度か利用してるのですが、今回のように映像作品をひっさげて余所から飛び込んで来る企画にも出合えてとても感慨深いです。

加藤さんも有難うございました。フロア全体を使う企画という事で、トリエンナーレ当時の光景が蘇ってしまいます。でも、次のあいちトリエンナーレでは豊橋は会場から外れてしまったんですよね。

加藤 慶 >それは残念ですよね。あいちトリエンナーレ2019のテーマは「情の時代」との事ですよね。あいちトリエンナーレの豊橋会場はないけれど、関東からSOULFUL BROTHERSのプロジェクト「あしたの情」が豊橋を襲撃します。目いっぱい楽しんでください!そうそう、UJI饅頭。タイトルにかかっている「あしたのジョー」も50周年なんでしょ?

UJI 饅頭 >最後にそこか(笑)。その話になると止まらないので、この辺で勘弁してください。もちろん、来場前に「あしたのジョー」を予習しておくとさらに楽しめることは間違いないっす。SOULFUL BROTHERSはどちらの「情(ジョー)」も応援していますので、トリエンナーレファンだけじゃなくて、矢吹やハリマオのファンの皆さんもぜひぜひご来場ください。

「あしたの情」とは?はWebとパンフレットへのリンクを貼りますので、じっくりご覧ください!何より作品をご覧になっていただきたいです。開発ビルとみずのうえ(水上ビル)へお気軽にお越しください!

映像作品を中心とした展覧会「あしたの情」

会期 7月7日(土)・7月8日(日) 11:00 〜 19:00
入場 無料
会場 開発ビル 10F 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通 2-33-1
水上ビル(みずのうえ) 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通 3-118 イシグロ商店横
主催 SOULFUL BROTHERS
協力 大豊共同組合/豊橋駅前大通地区まちなみデザイン会議/ Mikawa Art Center[MAC]

SOULFUL BROTHERSのプロジェクト「あしたの情」では、以下を同時開催します。
お見逃しなく!

■スペシャルトーク

ある情について、考えてみる。たとえそれが、モックだったとしても。

会場の作品を手がかりに、モック(モキュメンタリー) の手法やフェイクなどが人に影響を及ぼすことについて、ゲストと考えます。トーク終了後、みずのうえ会場でオープンニングパーティーを開催します。

日時 7月7日(土) 17:00 〜 18:30
定員 20名 参加無料:直接会場にお越しください。
ゲスト 山城大督 × 山田晋平 × 山本篤(当展示アーティスト)
聞き手 加藤慶
会場 開発ビル 10F 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通 2-33-1

■オープニングセレモニー

日時 7月7日(日)19:00 〜 21:00
定員 未定 参加無料:直接会場にお越しください。持ち込み大歓迎
会場 みずのうえ 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通3丁目118番地先イシグロ商店横

■クロージングセレモニー

ファイナルラウンドからの逆転を試みる。

会場の作品を参加者と片付けながら、企画者である UJI 饅頭とタレ目があしたへとつながる「情」の楽しみ方と、SOULFUL BROTHERS のこれからについて、参加者と一緒に企みます。

日時 7月8日(日)18:00 〜 19:00
定員 未定 参加無料:直接会場にお越しください。
会場 開発ビル 10F 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通 2-33-1
2018年5月[interview:S.Hikosaka]





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